飛び切りモンタージュ/シルバーソルジャー・その一

依頼達成。

報告にルミナスクエアに戻ろう。

アンビーはルミナスクエアに戻り、ある人に任務を報告する。

柳さんからの依頼は達成した。
報告しに行こう。

…柳さんと話そう…

月城柳

戦闘は完了しましたか？

月城柳
戻られたんですね。
戦闘は完了しましたか？

アンビー
あなたの要求通りに完遂した。

月城柳
ありがとうございます、頼もしい方ですね。
もともと貴方の手を煩わせるつもりはなかったのですが、プロキシさんがどうしてもアンビーさんに、と仰るので…

アンビー
大丈夫、気にしてないわ。
前はちょっとした衝突もあったけど、結果的にはいい終わり方をしたから。

月城柳
ええ、その節はうちの浅羽がご迷惑をおかけしました。
…実は、先ほどの依頼も彼の担当だったのですが、直前になって休みを取ると連絡が入ったもので。
…まったくもう、今まではこんなことなかったのに…

アンビー

……

月城柳
ああ、失礼しました。
単なる独り言です。
お手伝い頂いたお礼として、そちらの必要とされている情報を提供させていただきますね。

アンビー
ありがとう、教えて。

月城柳
先に断っておくと、これからお伝えする情報はあくまで対ホロウ行動部情報官、月城柳が別件の調査中偶然取得したもの…
元防衛軍事務官としての機密保全条項は適用外という認識です。
…例の件について、貴方の推測は当たっていました。

アンビー

……

月城柳
「シルバー小隊」の情報ファイルは基本的に閲覧禁止に指定されています。
そのうえで、確かに1件だけ閲覧記録がありました。
閲覧した軍士官は、これを操作ミスだと言い張っていたそうですが…
彼は長官4人のオフィスに連続して侵入し、アクセスコードを取得したうえで自身に権限のないファイルを閲覧していました。
こうした一連の行為を操作ミスと解釈するのはいささか無理がありますね。

アンビー
その人は今どこに？

月城柳
聞いて驚かれるかもしれませんが…
彼は防衛軍の営倉で18ヶ月の拘禁処分を受けた後、自由の身となりました。
奇妙に感じて彼の近況を調べましたが、TOPS加盟製薬企業の子会社に、警備として雇用されたのち既に亡くなっていたのです。

アンビー
…一番嫌な展開ね。

月城柳
ええ、まるで出来の悪い映画のようです。
そして何より悪いことは、これが映画ではなく現実だということです。
――それと、2つほど気になっていたことがあるのですが、いいでしょうか…

アンビー
ええ、いいわ。

月城柳
まずは…
さっきから言おうと思っていたのですが、顔に血が付いています。
あいにく私もハンカチの持ち合わせが無く…
もし良ければドラッグストアにウェットティッシュを買いに行きませんか？

アンビー
もう1つは？

月城柳
まずはドラッグストアに行きましょう。
移動しながら考えを整理しますので。

…柳さんとドラッグストアに行こう…

アンビー
あなたは…
私のことを知ってる？

月城柳
お気になさらず。
私も詳細は知りませんから
ただ…
情報官として、うわさ程度には
初対面の時も、貴方だとはわかりませんでした
あの時の貴方は、うわさとまるで別人でしたので
そろそろメガネの替え時でしょうか…

月城柳
ここでいいでしょう…
頬を少しだけこちらに向けてください…

アンビー
まだ…？
…くすぐったい…

月城柳
はい、これで綺麗になりました。

アンビー
ありがとう。
それで、さっき言ってた気になることの2つ目は？

月城柳
アンビーさんの頬は――
とても温かくて、そのうえ柔らかいですね。
淡い薔薇色を帯び、産毛は桃よりも細く、毛細血管も健康そう…
そしてコラーゲンたっぷりの弾力が感じられます…
私が17歳の頃でさえ、ここまで完璧ではありませんでした。

アンビー

ちょっと意味が分からないわ。
何が言いたいの？

月城柳
シルバー小隊の兵士にお会いするのは、今回が初めてです。
ですが…
どの角度から見ても、他の兵士と…
何も違いはないのですね。

アンビー

……⋯

月城柳
すみません、アンビーさん。
情報を集めるために手段を選ばないのが情報官にとっての使命なんです。
どんな些細な情報でも、いつか私の仲間を直接、あるいは間接的に救うことになるかもしれないのですから。

なので、こうしたチャンスが目の前にあると――

本当にすみません、ここに来るまでかなり葛藤したのですが、結局、この機会を逃すわけにはいかないという結論に至りました。

アンビー
情報のためなら、あなたは自分の命も惜しくない、と？

月城柳
…本当に…
申し訳なく思っています。

アンビー
今回はお互い様よ。

ここで私と会うのがリスクだってことも分かってる。
それでもあなたは情報を――
私の推測を裏付けるに足る情報を持ってきてくれた。

月城柳
ご理解に感謝します。
今後また手を取り合う機会があれば、その時は隊員ならびに私自身の言動にも留意したいと思います。

アンビー
ええ、信じてるわ。

アンビーは柳から求めている情報を手に入れた。
とはいえ、集めないといけない情報はまだまだ多くある…

＞≪シルバーソルジャー・その二≫