春の日の話 その一

オボルス小隊の「シード」がいきなり訪ねてきて、「戦闘相性テスト」に関する作戦演習という特別な依頼を持ってきた。
どうやら防衛軍は作戦演習を通して、「シード」の最適なパートナーを見つけようとしているみたい。

来客がいると連絡を受けて、適当観に戻った。
部屋に入ると、見覚えのある水色の少女が、せわしなく何かをいじってるみたいだった…

「シード」
やっほー、プロキシ君!
帰ってきたんだね~
残念…
あとちょっとでここの家電の制御権、全部手に入れられたのに。

①間一髪で戻ってきてよかったぁ…!
②やり方がちょっと過激すぎるよ…

「シード」
ンナンナ!
だから真面目に考えた結果、もう少しマイルドなことからやってみることにしたんだ~

①よ、よかった…!
②落としてから上げるねぇ…

「シード」
ンン〜
プロキシ君は僕の思いつく限り、最適な依頼先だからね。
他の人に頼むと、なーんかやる気出ないんだよね…
ニトロフューエルがぶがぶ飲んじゃったりして~

①分かった…
②具体的な依頼内容は?

「シード」
お偉いさんたちがさ、人員配置を改善して、もっと効率よく連携取れるようにしたい、って言っててね。
みんながピッタリのパートナーを見つけられるように、戦闘相性テストをやることにしたんだ~
プロキシ君にとってはおちゃのこさいさいでしょ?
池で一緒に歌ってるカエルのペアを見つけるようなもんだよ。

①つまり私はデータを…
②モニターすればいいの?

「シード」
そうだよ〜
防衛軍内の秘密任務じゃないし、機密保持の契約もないから…
僕、プロキシ君にお願いすることにしたんだ。

①でも、モニタリングだけなら…
②私の出番はないと思う

「シード」
「冷たい機械に頼るだけでは、人間の繊細な感情や状態を正確に把握できるはずがない」って隊長が言ってて、みんなも一理あるって思ってるよ。
これから大切なパートナーになる人のことだもん。
慌ててがぶ飲みしちゃったら、好きな味も楽しめなくなるからね~
それにプロキシ君はFairyと息ピッタリだし、きっと一番の正解が分かると思うなぁ!

①わかった…
②じゃあ、行こっか

「シード」と一緒に、演習作戦の場所に到着した…

アンビー
こんにちは、プロキシ先生。

①アンビー…?
②なんでここに?

「鬼火」
「トリガー」がアンビーを推薦してきてな。
長期的な協力関係を結ぶ戦闘パートナーなら、より信頼できる知人を優先するのも理にかなっているだろう。

オルペウス
はい!
歓迎の意を表して、「トリガー」さんが特別に、お肉たっぷりのハンバーガーも作ってくれたのでありますよ!

アンビー
うん…
とても美味しかったわ。

「トリガー」
ふふ、把握しました。
では、これを演習期間中の食事に組み込んでみましょうか。
そういえば…
「11号」の記憶の件もありますので、アンビーが演習に参加していることは、できるだけ隠しておきたくて…
プロキシさんも、気を配ってくださいませんか。
「11号」には、超激辛ラーメンを作ってあげました。
アンビーとばったり会わないよう、私たちのほうでも工夫してみますので。

「シード」
ラーメン、ハンバーガー、唐辛子、熱々スープ…
どれにニトロフューエルを混ぜたら「ドカーン」ってなるかな?

①どれも混ぜちゃダメだよ!
②思ってたより複雑な状況…

オルペウス
「シード」は第一回演習任務の名簿に載っているでありますよ。
誰が「シード」と相性の良いパートナーになるのか、皆さん、とっても期待しているであります!

「シード」
期待かぁ…
うーん、なんだか急に良い気分になってきちゃった。

①わかった…
②じゃあ、始めよっか

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