涙と過去を埋めて(下)/サクリファイスのコア

ハルトマンの取引場所は既に突き止めた、急いで彼より先に取引の場所へ向かい、サクリファイスのコアを奪還しなければ。

依頼人:ライカン
場所:【?】
目標:ハルトマンと讃頌会の取引を阻止しよう

【?】がぞう

「虚実の戦い」
カミエルは讃頌会を代表し、ハルトマンとサクリファイスのコアの取引について交渉をはじめた。
双方の探り合いを片目に、私たちは近道から先回りしてコアを確保することにした。

カミエル
サクリファイスのコアは、どこにあるのですか?

ハルトマン
そんな大事なもの、俺が自ら持ち歩いていると思うか?
カミエル。
それに、レイヴンロック家と讃頌会が協力関係を結んでもう何年にもなるが…
俺とディナ様はほとんど面識がない。
サクリファイスのコアは、此度の協力に対する俺からの誠意だ。
ディナ様のほうも、それに見合った誠意を示すべきだと思うが?

カミエル
今日はコアの真贋を確認しに来ただけです。
確認できしだい、ディナ様はもちろん満足のいくご返答をなさるでしょう。
私たちは口約束で協力しているわけではありません。
互いに求めるものを眼前に差し出して、ようやく次の段階に進むことができるのです。

ハルトマン
もちろんだとも。
では、俺の方からコアを置いている場所まで案内しよう。
お前の確認が済んだら、ディナ様を呼んで協議をしようじゃないか。

カミエル
はい。
案内してください。

ビビアン
どうやらハルトマンは、自分の値をさらに吊り上げようとしているみたいなのです。
欲の皮が突っ張りすぎて、身の丈を越えてしまいそうです。
ですが、サクリファイスのコアという重要なものを引き取るのに、どうしてカミエル一人を派遣したのでしょう…
それにカミエルはどうやら、ハルトマンとディナが直接会うことを避けているように見えます。
これも気になるのです。

>ディナって誰?

リン
ハルトマンが言ってた、ディナって人は誰?
讃頌会の責任者的な?

ビビアン
ええ…一応は…
「パエトーン」様、急ぎ出発しましょう。
ハルトマンより先に、コアの隠し場所に到達しなければいけません。

>ルートはもう策定済みだよ

リン
近道はもう策定したけど、途中でエーテリアスが出るよ。
その時はビビアンに任せるからね!

ビビアン
安心して任せてほしいのです。
「パエトーン」様のご安全は、わたしが守ってみせます。

ビビアン
エーテリアス…!
「パエトーン」様には指一本触れさせません!
交渉材料を引き出そうと、ハルトマンはまだ食い下がっているようですね…
気づかれないように、まずはここを離れましょう
「パエトーン」様、引き続き先へ進みましょう
「パエトーン」様、敵はわたしにお任せください!
彼らはまだあそこで言い合っているようですね…
この隙に、急いで先へ進みましょう
ハルトマンと讃頌会…
サクリファイスのコアは、どちらの手に渡っても危険です
先に手に入れて、砕いてしまえればいいのですが…
箱の中身をこちらに渡してください
さもなくば、容赦しません

ハルトマンの部下
おうおう、大きく出たなお嬢さん…
そういうのは俺を倒してから言うんだな!

ビビアン
早くサクリファイスのコアを!

「消えたコア」
目標地点に到着すると、そこにある箱にはサクリファイスのコアがなかった。

ビビアン
「パエトーン」様、箱の中は空っぽなのです!

【?】本文

「讃頌会とディナ」
ディナが登場し、ビビアンとの過去をちらりと明かした。
同時に、ハルトマンが持っているサクリファイスのコアは偽物で、本物は行方知れずだということも示した。

ディナ
元気そうで何よりね、ビビアン。

ビビアン
ディナ!

ディナ
うふふ…!
嬉しい、私のことを覚えててくれて…
あなたがあんまり元気そうだから、もう昔のことなんてキレイさっぱり忘れちゃったのかと思ってたわ!
どうしちゃったの?
あなたのせいで死んだ人たちが、毎晩夢枕に立ってたまらないんじゃなかったの?

ビビアン
あ、あの時わたしは、ほんとうに何も知らな…!

ディナ
知らなかった?
なら、お父様の愛と関心、そしてみんなからの賞賛を一身に受けていたあのとき…
どうしてそう言わなかったの?

ビビアン
ち、ちが…

カミエル
ディナ様、ビビアンお嬢様はあのとき…

ディナ
お黙りカミエル。
そもそも、なぜあなたがハルトマンと一緒にいるの?
私、そうしろって言ったかしら?

カミエル
わ…私はただ、先にサクリファイスのコアについて、真贋を確かめるべきだと思ったのです。
ハルトマン様が何か小細工を弄するのではないかと…

ディナ
そうなの?
ああカミエル、あなたの忠誠って本当にすてき…
私ったらてっきり――
あのとき、ビビアンの与太話を鵜呑みにしてお父様を殺したみたいに…
私を殺す計画でも立ててるのかと思っちゃった。

カミエル
滅相もありません、ディナ様。

ディナ
裏切ろうなんて思わないでカミエル。
あの時しでかしたことで、あなたは私に大きな借りがあるんだから。
けど、あなたの心配はもっともね。
だってこのコア――
たしかに偽物だもの。

ハルトマン
そ、そんなはずはない!
このコアは俺がヒューゴから奪ったものだ!
何の証拠もなく、偽物などと…
言いがかりもいいとこだろうが!

ディナ
ふふ、おバカさん…

ディナはハルトマン達のそばに歩み寄ると、彼の部下の露出した傷口にコアをあてがい、表情ひとつ変えずに押し込んだ。
部下が地面に倒れて絶叫するなか、彼女は不快そうに手を拭っただけだった。

ディナ
サクリファイスのコアはね、体内のエーテル粒子を短時間で、極限まで増幅させるの。
けどご覧なさい、あなたの部下を。
ただ痛い痛いとわめいてるだけでしょう…
わかったらとっととこの役立たずを黙らせて。
お父様が始まりの主に捧げた作品は、こんなお粗末なものじゃなかったわ。

ハルトマン
なら、本物のコアは…

ディナ
あなたはどう思う、ビビアン?
本物のコアはどこにあるの?

ビビアン
知りません。
本物のコアを持っていたとして、真っ先に砕いていたでしょうけど。
ディナ、あなたはサクリファイスがなんであるか、これ以上ないくらいわかっているはずなのです!
彼らにあんな「祝福」が授けられたこと自体、間違いだったというのも!

ディナ
間違い?
誰が「祝福」を授かるか…
それを決めたのは、あなたなのに?
あなたが涙を流さなければ、彼らが不幸に見舞われることもなかった。
でしょう?
今さら善人ぶらないでビビアン。
あの人たちの運命を決めたのはあなた。
あなたが、彼らに災いをもたらしたのよ。

ビビアン
ランドンにとって、あれは犠牲者を選ぶための口実に過ぎませんでした!
わたしの涙に関係なく、生きた人間であれば誰しもが、サクリファイスの被験者として扱われたはずです!
わかっているでしょうディナ!
ランドンは最終的に、あなたを犠牲にすることさえ厭わなかった――

ディナ
黙れ、黙れ、黙れ…!
すべてはお父様自身の理想のためだった!
なのにビビアン、どうしてあなたはいつも私のすべてを台無しにするの?
昔も、今も。
あなたはいつも私の邪魔をする!
あと少し、ほんの少しで、お父様のご遺志を果たせるところだったのに!
あなたがコアを渡さないというなら、エーテリアスの餌になってもらうまでよ!

ビビアン
言ったはずなのです。
コアはわたしの手中にはない、あればとっくに砕いていたと。
「パエトーン」様。
タイミングを見計らってここを離れましょう。
我を忘れたディナは、何をしてくるか分かりませんから。

ディナ
そう、本当にあなたが持ってるわけじゃないのね…
じゃあ、生かしておく理由もなくなっちゃった。

ディナが言い終わると同時に、付近から爆発音が数回響きわたり、地面が揺れ始めた。
どうやら大量のエーテリアスが急速に接近しているようだ。
ハルトマンは慌てて部下に準備していた車を出すように言い、カミエルとディナを連れて走り去った。

ビビアン
まだエーテリアスがこちらに向かって…
囲まれて逃げる隙がないのです…
「パエトーン」様に…
近づかないでください!

【?】ムービー

ビビアン
きりがない…!
え…墨汁?

???
巽宮は吉 杜門に活

ビビアン
…何を…?

???
そこは邪気がやばい…
厄介な場所だぞ
厄が嫌なら 東南へ行け
行けって

リン
ど どうも…?

???
やっと清々した

「雲嶽山から来た儀玄」
雲嶽山第十三代宗主の儀玄は市長さんから依頼を受け、私たちを指導することになった、一方でビビアンはぼんやりとしていた…

???
お前さんがリンだろう?
メイフラワーに言われたもんでね。
特別な「協力者」が、私の助けを必要としてると。

①あなたは…?

リン
あの…
あなたは?

儀玄
私こそは雲嶽山第十三代宗主
お前さんは儀玄(イーシェン)と呼ぶがいい。
お前さんがどんな人間なのか、メイフラワーがよこした資料を見て興味が湧いた。
わざわざ見に来てやったというわけさ。
最初はとんだ厄介ごとを押し付けられたとも思ったが…
お前さん、なかなかどうして、いい「気」をしてるじゃないか。

①あなたがあの調査員?

リン
…あっ!
市長さんが言ってた凄腕の調査員ってあなたのこと?

儀玄
ああ。
しばらくお前さんの師になるよう頼まれた…
いくつか追加で「指導」をしてやれとさ。

>指導?

リン
「指導」?
具体的に何をするの?

儀玄
うーむ、とはいえここはお喋りに向いてる場所ってわけでもないしなあ。
お喋りに向いてる場所ってわけでもないしなあ。
私は別の調査のついでだし、お前さんもなんか忙しそうだし、顔合わせはこのくらいにしとくか。
また適当な頃合いを見て、お宅にお邪魔するよ。
じゃ。

儀玄さんは二言三言残して去っていった。
ビビアンのほうはというと、何やら思いつめたようにぼんやりとしている…

ビビアン
すみません、「パエトーン」様…
わたし、少し気分が悪いようなのです…
今日はもうホロウを出たいと思います。
サクリファイスのコアに関することは、もう少し調べてみますから…
進展があればまたご連絡さしあげるのです。

>まずホロウを出よう

リン
そうだね、ビビアンは休んだ方がいいよ。
とっととホロウを出ちゃお!

>≪涙と過去を埋めて(下)≫

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