鏡花異遊記/ストーリー

・鏡花異遊記

物語を紡ぐこととは、虚実の間を行き来し、工夫をすることである。

繁雑な紙片から始まり、そして膨大な記憶へと化し、作者と読者を繋ぎ合わせる。

あなたが物語の中に入り込めば。
真実と幻が混ざり合い、虚実の境目が曖昧になる。
ここではただの聴衆であっても、その光景があなたの魂を激しく震わせた。
ならば、もう少し大胆に。

例えば、この架空の奥底に入り、根底をかき乱し、物語があなたの中に溶け込むほど、物語の成長に深く踏み込むとしよう。
あるいは、あなたがこの世界に溶け込むのも…

・鏡の中の花 - Ⅰ

単独行動は気楽だが、孤独がついて回る。
しかし、あなたは幸運にも旅の途中で気の合う友と知り合えた。
同じ目的、似通った考え――

そこで2人は連れ立つことに。
その友というのが――

①狐耳の少女

狐耳の少女は上の空になりがちなところ以外完璧だ。
圧倒的な武力を持ちながらも、四六時中「修行」と呼ばれ放心状態にある。
彼女曰く、修行とはすなわち命との拮抗であり、命を受け入れる事でもある。
こういった不思議な方法により、彼女は一心不乱に己の魂を磨けることができる。

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②赤いマフラーの男

男の首に巻かれた赤いマフラーは鬼火のようで、彼自身を体現するがごとく気ままに揺れていた。
どんな危機に遭遇しようと、難なく排除できると自信満々に見える。
だが、彼には付き合いにくいところもあった。
道中のハプニングを片付けるたび、褒め言葉を要求してくるのだ。
幸い、ちょっとそれらしく褒めさえすれば満足するのではある…

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③謎めいたネズミのシリオン

あなた方は偶然知り合ったのだが、女は、水辺に漂う竹籠を掬い上げるようにあなたを拾ったのだと公言した。
そして、その籠に入っていた赤子があなただと。
彼女はいつも飄々としていて、何かに執着するということがなかつたが、あなたが危険な目に遭った時、想像以上に真剣な一面を露わにした。

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・水面の月 - Ⅰ

仲間ができたことで、味気なかった旅に新しい意味を感じるようになった。
それはあなたに、お宝を見つけるという結果よりも、その過程こそが一番重要だと告げているかのよう。

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…鏡の中の本の精霊を「戦闘サポート」に参加させる…

あなたにはこの世界に属さない友達、「本の精霊」がいる。
精霊は物語の行間を漂い、旅で遭遇した危機から脱するのを助けてくれる。

有利な属性で戦うと、倒した敵はより多くのお宝を渡してくれる。
いやいや、脅しているわけではない。
あくまで自分から渡してくれるのだ。

今回の戦闘では(電気/炎/氷/エーテル)属性の「本の精霊」を編成すると、追加報酬が手に入る。

…鏡の中の本の精霊を「戦闘サポート」に参加させる…

あなたにはこの世界に属さない友達、「本の精霊」がいる。
精霊は物語の行間を漂い、旅での依頼に協力してくれる。

目標に合った戦闘能力を持つ「本の精霊」は、依頼をより効率的に遂行でき、依頼人に予想以上の報酬を支払わせることができる。

今回の戦闘では([撃破]/[異常]/[強攻])特性の「本の精霊」を使用すると、追加報酬が手に入る。

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・鏡の中の花 - Ⅱ

こうしてあなた方は助け合いながら、神秘の宝の在り処へと近づいていく。

ある日、遠くに広がる雲海を指差しながら、相棒が言った。
あそこが伝説の場所かもしれないと。

もっともな推測に、2人は調査へ向かう。
ところが、どこまで行っても雲海はちっとも近づいてこない。
しだいに濃い霧に包まれ、気づけば道は三つに分かれていた。

あなた方は――

①1つ目の分かれ道

道の先が開けたものの、あなた方はいくらも経たぬうちに不思議な出会いをした。
火炎放射器を手にした女が「ニトロフューエル」とかいう物を売りつけてきたのだ。
宝の鉱山に関する情報を手に入れるためには彼女と取り引きして、ちょっと怪しいドリンクを口にせざるを得なかった。
香りは甘さにちょっぴり苦みが混じり、控えめで柔らかい。
味は雷に打たれたように衝撃的だったが…
思いのほか美味しかった。

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②2つ目の分かれ道

道の先が開けたものの、あなた方はいくらも経たぬうちに不思議な出会いをした。
真っ赤な目にふんわかな毛並み…
ちょっと危険そうなオオカミのシリオンに遭遇したのだ。
連れが前に立ちはだかつてあなたを守ろうとすると、そのオオカミは敵意がないことを明かし、2人の警戒を解いた。
あなたは彼の用意した茶を飲みながら、裕福な家はこんな高級なお茶を飲んでいるのかと、しみじみ感じ入った。

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③3つ目の分かれ道

道の先が開けたものの、あなた方はいくらも経たぬうちに不思議な出会いをした。
見目麗しい金髪の青年が木にもたれ、指でコインを弄んでいる。
あなたに気づくと、その男はさも親しげに話しかけてきた。
警戒する連れが一歩前に出たことで、彼もそれ以上は近づいてこなかった。
相手が立ち去るとあなたは、握った手の中に違和感を感じた。
手を開いて見ると、そこにはさっきの青年が弄んでいたコインが数枚転がっていた…

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・水面の月 - Ⅱ

一悶着あったものの、実害はなかった。
旅とはこういうものなのかもしれない。
自分の選択がどんな結果をもたらすのか分からない。
災難と思われる出来事も、奇跡の裏返しだったりするのかもしれない…

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・鏡の中の花 - Ⅲ

濃い霧の中を懸命に進んでいくと、瞬く灯火が見えてきた。
それは見るからにあばら屋だったが、無人のこの地で唯一の宿屋だった。
吹けば飛びそうな小屋の中に入ると、店主が出てきた。
それは――

①宙に浮いているような女性

彼女は何やらヘンテコな料理を作っているらしく、味見するよう迫ってきた。
見れば鍋の中で何かがグラグラと煮えたぎっている。
やんわり断ると、相手は残念そうに「わたしの手料理を召し上がってくださらないのでしたら、お客さまはおなかを空かせること一択に…」と言った。
まさか店主が直々に料理を作っているのか？
どうやら腹をくくるしかなさそうだ…

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②油を売る仮病の青年

気だるそうにカウンターにもたれていた青年は、2人が入ってきたのを見ると手を小さく振って、形ばかりの歓迎の意を示した。
料理人も給仕もいないこの宿は、見た目以上にケチくさそうだ。
彼は体のあちこちが痛いとブツブツ言いながら、辺り一帯の宿屋はここだけだと告げた。

そして、こちらが泊まると分かると心の底からニッカリ笑い、「ついでに隙間風の入る窓を修理してくれない？」と頼んできた

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③強面のクマ

近づくのをためらっていると、熊は照れ臭そうに歩み寄り、疲れているあなた方から荷物をもぎ取って室内に置いてやった。
さらには口に合う食事と、熱い風呂まで用意してくれた。
蒸気が立ち込める中、あなたは熊の行き届いたサービスのおかげで溜まった疲れがすっかり取れたことに感動し、見た目で判断した自分を思わず恥じた。

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・水面の月 - Ⅲ

色々あったが、ようやく落ち着いて休むことができ、宿の主人と雑談を始めた。
行き先を耳にすると、その店主は何か考えてから、宝物の在り処を知っていると話す。
貴重な情報を得たあなたたちは、何度も感謝を述べ、一晩休んでから出発することにした。

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・鏡の中の花 - Ⅳ

すやすやと寝入っていたあなたは明け方、連れに叩き起こされた。
「荷物をまとめて出発しよう。
ここは怪しい、長くいるべきじゃない」。
寝ぼけ眼から覚めてハッと気づくと、昨日は気にも留めていなかったあれこれが、徐々に脳裏に浮かんできた…
中でもいちばん奇妙だったのは――

①旅館に他の客がいない

そう…
ほかには誰もいない。
宿は不安になるぐらい静まりかえったままで、あなたたち2人の動く音が響くほかは、空虚さと永遠とも思える沈黙に満ちていた。
たとえ荒野だって人っ子一人いないなんてことはないだろうに…

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②店主が絶えずなにかを食べていた

ああ、思い出した…
考えれば考えるほどおかしい。
昨日、一緒にいた間中、店主はずっと何かを噛み続けていて、それが止むことはほぼなかった。
食事はよく噛んでゆっくり食べるべきだが、2時間も噛んでるのはさすがにおかしい…

絶対なにかある！

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③床がホコリ1つもなく綺麗だった

うん、そうだ…
おかしすぎる。
ここの店主は髪が抜けることはないのか？
そんなの絶対にあり得ない！
生きてる限り、髪が抜けない生き物なんていないんだ！
もしいたら、とっくに捕らえられて、抜け毛防止シャンプーの研究がされてるはずだ。

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・水面の月 - Ⅳ

仲間に従い、この宿を早く離れるべきだろうか？
しかし一晩泊まって、特に変わったことは何も起きなかった――

仲間の心配は杞憂だったのだろうか？

それに宿の主人ともう少し話せば、お宝の情報をもっと得られるかもしれない…
あなたは躊躇った。

決して欲張っているわけではない、そうではないが…
宝物を欲しすぎるのだ。
それさえあれば、あなたの現状は変わり、長年叶わぬ願いも叶うようになる。
それに、何も無謀な賭けに出たわけではない、お宝を探させるだけの根拠はある…
しかしわだかまる困惑もぬぐいきれない。

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・鏡の中の花 - Ⅴ

考えあぐねていたら、いつのまにか足元に水が湧き出していた。
初めは宿の老朽化による水漏れかと思ったが、すぐに違うと気づいた。
なぜなら水位がどんどん上がり、見る間に腰まで浸かったからだ。
慌てて手近にあった物を掴んだが、それは――

①穴の開いた革袋

袋を縛り、懸命に空気を吹き込むが、何度試しても成功しない。
案の定、革袋を膨らますのは徒労に終わった――。
水位がみるみる上がっていく。
明らかにのんびりしている暇はない。
あなたは革袋を捨て、泳いで宿の外へ出ることにした。

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②賞味期限切れの非常食

賞味期限の切れた非常食といっても、いつから置いてあったか定かでない動物の足の骨だ。
肉が欠片も残っていない状態からすると、もとの持ち主は人間ではないだろう。
つい想像してしまう。
もとの持ち主がそれをどんなに大事にしていたか、毎日それを引っ掴んでどれほど大事そうに舐めたり習ったりしていたかを――
いや、今はそんなことを考えてる場合じゃない！

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③ボロボロな木の板

板なら乗っても水に浮くが、ボロボロだったらそんな厳しい任務には耐えられない。
あなたは何度もボロボロの板に乗ろうとしているが、この場合、より切実に助けを欲しているのはその板のほうじゃないか？
あなたは板を諦め、出口を探すことにした。

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・水面の月 - Ⅴ

掴んだものは何の役にも立たないが、あなたはなんとか持ちこたえて、泳いで宿から出た。
宿の外の景色を見る間もなく、仲間の安否を確認する間もなく、突然の大波が押し寄せ、あなたを叩き起こした。
ベッドから起き上がると、薄く開いた窓から微かに外の景色が見えた。

宿の主人は掃除をしているようだ。
庭の雑草が生えているところに捨てられた汚水が、小さな塚に開いた穴に飲み込まれていく…
それはアリの巣だった。
もしかして、先程までずっと、自分の魂はアリの巣に入っていたのだろうか？
ざわつく心は、思案しているうちに少し静まった。

夢だと思うことにして、仲間を呼んで出発しようとした時――

靴の底から湿った感覚が伝わってくる。
あなたは心臓が飛び出しそうになり、顔を下に向けると、足元に水たまりができていることに気がついた…

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…鏡の中の本の精霊を「戦闘サポート」に参加させる…

悪夢に打ち勝たなければ…

友である「本の精霊」が心配そうにこちらを見ている。
果たしてあなたは、このループから逃れられるのだろうか…？

悪夢の力はとんでもなく強いようだ。
この奇っ怪な夢に呑み込まれないよう、可能な限り早く現実に戻らなくてはならない。

悪夢に有利な属性を持つ「本の精霊」は、あなたがいち早くこのループから脱するのを助けてくれる。

今回の戦闘では(氷/炎)属性の「本の精霊」を使用すると、追加報酬が手に入る。

…鏡の中の本の精霊を「戦闘サポート」に参加させる…

悪夢に打ち勝たなければ…
友である「本の精霊」が心配そうにこちらを見ている。
果たしてあなたは、このループから逃れられるのだろうか…？

夢の束縛を断ち切り、現実との繋がりをより強固なものにする、そんな力が必要だ。
「本の精霊」の力がなければ、あなたは元の現実世界へは戻れない…

今回の戦闘では「異常」属性の「本の精霊」を使用すると、追加報酬が手に入る。

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・未開放

物語はまだその段階には進んでいない。
「未来」を覗き見たいのなら、それなりの「代価」を支払わなければならないのだろう…
もっとも、君はその「代価」を支払いたいとは思わないはずだ…