涙と過去を埋めて(上)/深淵から見つめてくるのは
マークされた場所を調べるために、ヒューゴとビビアンと協力関係を結んだ。
一緒にホロウに入って、調査を始めよう。
一緒にホロウに入って、調査を始めよう。
依頼人:ヒューゴ
場所:【?】
目標:ヒューゴ、ビビアン、アンビーとホロウに入り、ブリンガーのノートにマークされた場所を調査する
ライカン
…ブリンガー様のノートに記されていた座標が、まさかこの場所だったとは
ヒューゴ
なんだ、思い入れがある場所のような口ぶりだな?
ライカン
…お前より知っているだけだ
ビビアン
…プロキシさん、この人たちが騒がしかったら、やっちゃってもいいですか?
【?】がぞう
ヒューゴ
行く手を阻まれるのはどうも癪に障る…
蹴破っても構わないな?
ライカン
できるものならな
プロキシ様、ドアに電力を供給できる設備を探す必要がございます
発電室はこの近くにあるかと
こちらです
ヒューゴ
まるで、勝手知ったると言わんばかりだな
>コンソール
目標:ヒューゴ、ビビアン、アンビーとホロウに入り、ブリンガーのノートにマークされた場所を調査する
ライカン
…ブリンガー様のノートに記されていた座標が、まさかこの場所だったとは
ヒューゴ
なんだ、思い入れがある場所のような口ぶりだな?
ライカン
…お前より知っているだけだ
ビビアン
…プロキシさん、この人たちが騒がしかったら、やっちゃってもいいですか?
【?】がぞう
ヒューゴ
行く手を阻まれるのはどうも癪に障る…
蹴破っても構わないな?
ライカン
できるものならな
プロキシ様、ドアに電力を供給できる設備を探す必要がございます
発電室はこの近くにあるかと
こちらです
ヒューゴ
まるで、勝手知ったると言わんばかりだな
>コンソール
「遮断」
発電室に到着したが、電気回路が遮断されていたため、ホロウの外に連絡して問題を解決した。
発電室に到着したが、電気回路が遮断されていたため、ホロウの外に連絡して問題を解決した。
ライカン
プロキシ様、残念な知らせでございます。
こちらの回路に問題が発生したらしく、現在は遮断されている模様…
こちらの回路に問題が発生したらしく、現在は遮断されている模様…
ヒューゴ
ヴィクトリア家政の誇る執事様が、回路のひとつもくっつけられないのかね?
ヴィクトリア家政の誇る執事様が、回路のひとつもくっつけられないのかね?
ライカン
…修理は可能でございます。
ですが、少なくとも回路図が必要になるかと。
このタイプの回路図であれば、以前に見たことがありますので。
とはいえホロウ外との連絡手段がない以上は…
…修理は可能でございます。
ですが、少なくとも回路図が必要になるかと。
このタイプの回路図であれば、以前に見たことがありますので。
とはいえホロウ外との連絡手段がない以上は…
①簡単簡単、任せて!
②【?】
リン
ちょちょいのちょいだよ、任せて!
ちょちょいのちょいだよ、任せて!
アキラ
リン、スマホに回路図を送った。
確認してくれ。
リン、スマホに回路図を送った。
確認してくれ。
ライカン
感謝致します、プロキシ様。
それでは、回路の修理を開始しましょう。
感謝致します、プロキシ様。
それでは、回路の修理を開始しましょう。
ライカン
プロキシ様、電気回路モジュールを整理しておきました。
今まで同様、これらの接続をよろしくお願いいたします。
【?】がぞう
プロキシ様、電気回路モジュールを整理しておきました。
今まで同様、これらの接続をよろしくお願いいたします。
【?】がぞう
「『パエトーン』にしかできない芸当」
ビビアンは私たちが「パエトーン」だと気付き、とても驚いていた。
ビビアンは私たちが「パエトーン」だと気付き、とても驚いていた。
ライカン
回路の修理がいたしました。
これであの扉は開くようになったかと。
回路の修理がいたしました。
これであの扉は開くようになったかと。
ビビアン
ちょ…ちょっと待ってほしいのです。
あの、さっきから何か引っ掛かっていたのですが…
ようやくわかりました。
ホロウの中から外と通信し、回路図のデータを入手できる…
そんな芸当が可能なお方はただ一人…!
あの…
あなたのお名前って…
ちょ…ちょっと待ってほしいのです。
あの、さっきから何か引っ掛かっていたのですが…
ようやくわかりました。
ホロウの中から外と通信し、回路図のデータを入手できる…
そんな芸当が可能なお方はただ一人…!
あの…
あなたのお名前って…
もしかしてその…
「パ」で始まって「ン」で終わったり…!?
ありえないことはわかっているのです、ですが、ですが…
「パ」で始まって「ン」で終わったり…!?
ありえないことはわかっているのです、ですが、ですが…
こんなことができるのはやはりあのお方に他なりません…
あなたのことは、優れたプロキシで、とてもいい人だと思ってはいました…
あなたのことは、優れたプロキシで、とてもいい人だと思ってはいました…
まさか、ほんとにほんとに、「パエトーン」様なのですか!?
①うん、そうだよ
②【?】
リン
うん、そうだよ。
私が「パエトーン」。
なかなかちゃんと言うきっかけがなくて…
ごめんね。
ビビアン
信じられない…
「パエトーン」様!
あの、わたし…
もうずっと前からあなたのファンでした!
ああ、「パエトーン」様がずっとそばにいたのに、全く気づかなかったなんて…
夢みたいなのです!
あなたの…
いえ、あなた様の、サインなんか頂いてしまってもよろしいでしょうか?
あと、一緒にお写真とか…!
それと、それと――
①いいよ
②【?】
リン
いいよ、でも先にホロウを出てからね。
ビビアン
あっ、ごご、ごもっともなのです…!
すみません、わたしったら舞い上がっちゃって…
ヒューゴ
無理もなかろう。
憧れの人物と対面してしまってはな。
アンビー
私も、大好きな映画監督とばったり会ったら、きっとそうなるわ。
ヒューゴ
だが先を急ぐべきだ。
ホロウは歓談に適した場所でもないからな。
だが先を急ぐべきだ。
ホロウは歓談に適した場所でもないからな。
【?】がぞう
アンビー
ドアが開いたわ
ビビアン
プロキシさんが「パエトーン」様で、「パエトーン」様がプロキシさんで…
これが夢なら、どうか永遠に覚めないで…!
ヒューゴ
俺たちの向かう先は、あの裂け目だな
アンビー
ドアが開いたわ
ビビアン
プロキシさんが「パエトーン」様で、「パエトーン」様がプロキシさんで…
これが夢なら、どうか永遠に覚めないで…!
ヒューゴ
俺たちの向かう先は、あの裂け目だな
>裂け目
ライカン、貴様はいつから澄まし顔で戦うようになった?
ライカン
人は誰しも成長する
ヒューゴ
ハッ、成長だと?
お上品ぶっているだけだろう?
ライカン
これは…
些か骨が折れるお相手やもしれませんね…
まずはここを離れましょう。
プロキシ様の身の安全が第一です!
ビビアン
「パエトーン」様、わたしがお守りするのです!
「パエトーン」様、ご気分は?
お疲れでしたら休憩なさいますか?
喉が渇いていたり、お腹が空いていたりは…
リン
えっと…
気遣ってくれてありがと。
でも、まだまだ元気だから…
>コンソール
【?】がぞう
「別行動」
ホロウ内で複雑なギミックに遭遇した。
これを解くには3つのサブギミックを作動させないといけない。
話し合いの結果、私たちとビビアン、アンビー、ヒューゴとライカンで1つずつ解くことになった。
ホロウ内で複雑なギミックに遭遇した。
これを解くには3つのサブギミックを作動させないといけない。
話し合いの結果、私たちとビビアン、アンビー、ヒューゴとライカンで1つずつ解くことになった。
複雑な仕掛けが行く手を阻んでいる…
Fairy
マスター、前方の仕掛けは少々複雑です。
通過には、離れた3か所にある装置をそれぞれ起動する必要があります。
時間を節約するため、三組に分かれて同時進行することをお勧めします。
通過には、離れた3か所にある装置をそれぞれ起動する必要があります。
時間を節約するため、三組に分かれて同時進行することをお勧めします。
>3か所かあ…
リン
3か所にそれぞれ行って、仕掛けを解かないといけないの…?
ビビアン
さ、三組に分かれるのですか?
ではプロキシ様は、わたしがお守りするのです!
アンビー
私にも、1か所任せて。
ライカン
では、残る1か所は私が――
アンビー
あなたはヒューゴと一緒に行って。
ヒューゴ
どういうつもりかね、邪兎屋のご友人…
貴女からこんな仕打ちを受ける謂れはないはずだが?
アンビー
あなたたちの間に何があったのかは知らないわ。
でも、さっきからいがみ合ってばかりで迷惑よ。
心を通わせるいい機会だと思う。
ビビアン
アンビーさんの言う通りなのです。
ヒューゴ、あなたはライカンさんと一緒にお行きなさい。
ヒューゴ
…ビビアンお前、「パエトーン」様と二人きりになりたいだけだろう?
ビビアン
い、言いがかりなのです!
①まあまあ。決まりだね
②【?】
リン
まあまあ。
そういうことなら、これでめでたく決まりだね。
ヒューゴ
プロキシくんもそう言うなら…
いいだろう。
ただ…
ライカン、俺の足を引っ張らないでくれたまえよ。
アンビー
悪役と共闘するバディもの、何本か紹介してあげたいわ。
ライカン
それでは皆様…
異存がなければ、先ほどの取り決め通り、チームに分かれて行動を始めましょう。
ヒューゴ
相も変わらず楽しそうにリーダーを気取るのだな、貴様は。
それでは皆様…
異存がなければ、先ほどの取り決め通り、チームに分かれて行動を始めましょう。
ヒューゴ
相も変わらず楽しそうにリーダーを気取るのだな、貴様は。
ライカン
…ホロウにおいて、唯一のリーダー足り得るのはプロキシ様のみです。
このことについて、解釈の余地はないと思いますが。
アンビー
あなたたち、いがみ合うのが好きなのね。
そうやっていると楽しいの?
ヒューゴ
アンビーくん、それはまったくもって誤解というものだ。
ビビアン
「パエトーン」様、お体は大丈夫なのでしょうか?
少し休憩してもよいのです。
①平気…
②それより早く動かないと…
ヒューゴ
プロキシくんの仰る通りだ――
諸君、速戦即決と行こう。
【?】がぞう
ビビアン
「パエトーン」様、エーテリアスの数が多すぎます…
これ以上は多勢に無勢…
何とかドアを閉めて、足止めしましょう!
リン
任せて!
今の私はやる気だよ~!
>コンソール
ビビアン
「パエトーン」様、エーテリアスの数が多すぎます…
これ以上は多勢に無勢…
何とかドアを閉めて、足止めしましょう!
リン
任せて!
今の私はやる気だよ~!
ビビアン
「パエトーン」様、ドアはお任せするのです。
安心してください、エーテリアスはわたしが片付けて差し上げるのです!
「パエトーン」様には、指一本触れさせません――!
【?】がぞう
「パエトーン」様、ドアはお任せするのです。
安心してください、エーテリアスはわたしが片付けて差し上げるのです!
「パエトーン」様には、指一本触れさせません――!
【?】がぞう
【?】がぞう
ビビアン
「パエトーン」様、同時に押さないといけない仕掛けのようです
>コンソール
【?】がぞう
「息ぴったり」
ビビアンとお互いを信頼して、一緒にギミックを解いた。
そこでビビアンの「パエトーン」好きは、かつ「パエトーン」に救われたからだと知った。
ビビアンとお互いを信頼して、一緒にギミックを解いた。
そこでビビアンの「パエトーン」好きは、かつ「パエトーン」に救われたからだと知った。
ビビアン
やはりわたしと「パエトーン」様は、息もぴったりなのです!
やはりわたしと「パエトーン」様は、息もぴったりなのです!
あっ、すみません!
ついはしたないところを…
それでも、「パエトーン」様と一緒に戦ってるなんて…
ほんとうに夢みたいなのです!
ああ、次の瞬間には覚めてしまったらどうしましょう…!
それでも、「パエトーン」様と一緒に戦ってるなんて…
ほんとうに夢みたいなのです!
ああ、次の瞬間には覚めてしまったらどうしましょう…!
①大丈夫
②【?】
リン
大丈夫。
私は夢じゃないよ。
信じられないなら触ってみて!
ビビアン
ううっ、「パエトーン」様ってばすごいだけじゃなくて優しいのです…
善性の塊…
もうダメ…
このビビアン、残る人生のすべてを「パエトーン」様に捧げると誓います…!
①そう言ってもらえて嬉しいよ
②【?】
リン
そう言ってくれるのはうれしいけどね…
ビビアンって、なんでそんなに「パエトーン」推しなの?
ビビアン
「パエトーン」様は…
わたしの光だからです。
絶望のどん底にいたわたしを救ってくださった…
神様のような存在なのです。
覚えてはいらっしゃらないかもしれませんが…
あのとき、わたしはたしかにあなたに助けていただいたのです。
うう、「パエトーン」様ご本人の前でこんなことを言うのはやっぱり…
すみません!
こんなの、気まずいだけなのに…
覚えてはいらっしゃらないかもしれませんが…
あのとき、わたしはたしかにあなたに助けていただいたのです。
うう、「パエトーン」様ご本人の前でこんなことを言うのはやっぱり…
すみません!
こんなの、気まずいだけなのに…
①大丈夫
②【?】
リン
気まずいなんて、全然!
好きになってくれてありがと。
ビビアン
お、お礼を言うのはわたしのほうなのです…!
「パエトーン」様にお会いできて、わたしは…
この世界で一番の幸せ者でずぅう…!
ぐずっ…
つい、しゃべりすぎてしまったのです…
他の組は順調でしょうか…
アンビーさんはきっと大丈夫ですね。
見るからにこういうことが得意そうでしたから。
ヒューゴとライカンさんは…
はぁ、取っ組み合いになっていないといいのですが…
アンビー
エーテリアスが沢山…
でも、問題じゃないわ
エーテリアスが沢山…
でも、問題じゃないわ
>コンソール
アンビー
最後は…
この制御盤の操作ね。
カッコよくレバーを引く――
映画みたいに。
よかった、怪物は出てこなかったわ。
みんなと合流しましょう。
この制御盤の操作ね。
カッコよくレバーを引く――
映画みたいに。
よかった、怪物は出てこなかったわ。
みんなと合流しましょう。
同時刻、ライカンとヒューゴの方は…
【?】がぞう
「そりが合わない協力関係」
ライカンとヒューゴは問題の解決方法について話し合ったが、お互いに不満を抱いた。
ライカンとヒューゴは問題の解決方法について話し合ったが、お互いに不満を抱いた。
ライカン
…よって、今は協力して解決にあたる他ないな。
ヒューゴ
まったくもって遺憾だが。
ライカン
ヒューゴ、ここでお前と争うつもりはない。
プロキシ様やビビアン様のいるもう一箇所に、できるだけ早く合流しなければならないんだ。
ヒューゴ
俺も同じことを考えていた。
プロキシの顔に免じて、今回だけは背中を預けてやる。
ライカン
異存はない。
ヒューゴ
なら、行動で示して見せろ。
ライカン、お前が今まで俺に全幅の信頼をおいてこなかったことはわかっている。
あのすべてが起こる前でさえも、そうだったからな。
あのすべてが起こる前でさえも、そうだったからな。
ライカン
……
【?】ムービーうちうち
沈黙と共に、古い記憶が呼び起こされる…
ライカン(少年)
俺だけを残したのは、何か話があるからか?
じっちゃん。
俺だけを残したのは、何か話があるからか?
じっちゃん。
ジャック
……
お前とヒューゴが、互いになんでも話せる仲なのは知っている。
だが、これから話すことの一切はヒューゴに言うな。
ライカン(少年)
ヒューゴ…
あいつが何か?
ジャック
ヒューゴは聡明で、才能のある男だ。
俺が教えることを吸収するスピードには、毎度舌を巻く。
時が経てば立派に身を立てて、世間が羨むような眩しい存在になるだろう。
ライカン(少年)
ああ。
悔しいが、あいつはちょっとばかし俺より物覚えがいい。
けどいいんだ。
力なら俺の方が強い。
ジャック
…俺は必ずしも、ああした才能があいつにとっていいものだとは思っていない。
ライカン(少年)
どういう意味だ?
ジャック
ヒューゴには暗くつらい過去がある。
あいつが受けた教えや憎しみ、耳や目を穿ったすべてがあいつの血肉と化し、もはや引き剥がすことのできないものとなっている。
泥濘の中にも美しい花が咲くことはあろうが…
その根が吸い上げているのは、悪であり善にあらず、憎しみであり愛にあらず…
それは血の中に流れる呪いであり、運命があの男に焼き付けた烙印なのだ。
…俺はこれまでの長い人生で、似たような人間をたくさん見てきた…
一生をかけて呪いと戦い、最後には一つの例外もなく敗れていった者たちをな。
光の道は険しく遠いにもかかわらず、暗闇には邪な誘惑が満ちている。
わずかな油断が、いとも簡単に深淵へと通ずるのだ。
わかるかライカン。
光の道は険しく遠いにもかかわらず、暗闇には邪な誘惑が満ちている。
わずかな油断が、いとも簡単に深淵へと通ずるのだ。
わかるかライカン。
ライカン(少年)
つまり…なんだ。
ヒューゴがいつか、悪人になるって言いたいのか?
ジャック
わからん。
あいつが自分を失わず、憎しみや野心になびかず、悪しき竜とならないことを願うばかりだ。
ただひとつ確かなことは、ヒューゴが罪悪の種子とも呼ぶべきものを受け継いでいるということ。
そいつが花を咲かせ、実を結ぶことを阻止せねばなるまい。
とはいえ、俺はこの体だ…
お前たちといられる時間も、そう長くはないだろう。
だからライカン、約束してくれ。
ヒューゴの手綱をとり、放さず、時には止めろ。
そして、やむを得ないときには…
その綱であの男の首を…
お前たちといられる時間も、そう長くはないだろう。
だからライカン、約束してくれ。
ヒューゴの手綱をとり、放さず、時には止めろ。
そして、やむを得ないときには…
その綱であの男の首を…
【?】ムービーもとあいぼう
そして、時は現在へと戻る。
渋々ながら手を組んだ二人は、ようやく仕掛けを解いた。
渋々ながら手を組んだ二人は、ようやく仕掛けを解いた。
ヒューゴ
…貴様、衰えたな。
それとも、俺を警戒するあまりそんなにすっトロくならざるをえないのか?
…貴様、衰えたな。
それとも、俺を警戒するあまりそんなにすっトロくならざるをえないのか?
ライカン
……
ヒューゴ
図星のようだな。
ライカン、これだけはハッキリさせておく。
モッキンバードを裏切り、メイフラワー家についたのは他でもない貴様だ。
俺は、仲間を裏切らないからな。
ライカン
同じ話を繰り返したくはないが…
お前は誓いに背くべきではなかった。
ヒューゴ
俺は道を選んだんだ。
これからもこの道を進み続ける。
ライカン
それが、誤った道だと知ってもか。
ヒューゴ
貴様に正誤を問う資格があるとでも?
ライカン
…お前が苦痛に苛まれるなら、その道はきっと誤りだ。
ヒューゴ
……
ライカン、胸くそ悪い情けをかけるなよ。
ライカン、胸くそ悪い情けをかけるなよ。
俺を殺せるのも、俺を救えるのも…
いつだって俺だけなんだ。
いつだって俺だけなんだ。
ビビアン
やりました!
仕掛けが解除されたのです!
やりました!
仕掛けが解除されたのです!
しばらくして、各チームがそれぞれの任務を終え再び全員が集まった…
ヒューゴ
俺たちが最後とはな。
間違いなく誰かさんのせいだろう、違うかね?
間違いなく誰かさんのせいだろう、違うかね?
ライカン
……
アンビー
ケンカしなければ、ビリになることもなかったわ。
アンビー
ケンカしなければ、ビリになることもなかったわ。
ビビアン
「パエトーン」様とわたしは息ぴったりなのです、一番乗りは当然かと。
①ビビアンの言う通り!
ビビアン
はうっ…
「パエトーン」様が、みみみ認めてくださったのです!
えへ、えへへ…
はうっ…
「パエトーン」様が、みみみ認めてくださったのです!
えへ、えへへ…
ヒューゴ
…ビビアン、見るも恐ろしい形相になっているぞ。
ビビアン
はあ?
これは「パエトーン」様を想う少女の、幸福な微笑なのです。
はあ?
これは「パエトーン」様を想う少女の、幸福な微笑なのです。
-------------------------
②最下位には奢ってもらわないと
ヒューゴ
ああ、それが公平というものだろう。
無事ことを成した暁には、プロキシくんにご馳走すると約束しよう。
ああ、それが公平というものだろう。
無事ことを成した暁には、プロキシくんにご馳走すると約束しよう。
ライカン
…いつの間に、競争になってしまったのでしょうか。
-------------------------
ヒューゴ
諸君、ブリンガーのノートに記された座標は、遠くない場所にあるはずだ。
弛まず歩もうではないか。
諸君、ブリンガーのノートに記された座標は、遠くない場所にあるはずだ。
弛まず歩もうではないか。
「前触れ」
自分の理念はビビアンにも理解できないものだろうと語ったヒューゴは、私たちにビビアンを守ってほしいと望んでいる。
自分の理念はビビアンにも理解できないものだろうと語ったヒューゴは、私たちにビビアンを守ってほしいと望んでいる。
前方から何やら耳障りな音が響いてきた…
ヒューゴ
これはまた轟音だな…
この先で何かが起きているのか?
この先で何かが起きているのか?
ライカン
…皆様、ここでお待ちください。
私が見て参ります。
アンビー
たぶんエーテリアス、それも複数いると思う。
念のため私も行くわ。
ヒューゴ
ビビアン、お前も行ってくるんだ。
ライカンから目を離すなよ。
隙を見て、俺たちを市長に売り渡すかもしれないからな。
ライカン
…そのようなことはいたしません。
ですが、もしビビアン様がお望みなのでしたら、どうぞご自由に。
ビビアン
じゃ、じゃあ、わたしも行く、のです…
>すごくぎこちないけど…
リン
どしたのビビアン、すっごくぎこちないけど…
ビビアン
わ、わたし、こんなに長く「パエトーン」様のおそばにいたので…
ちょっと、「パエトーン」様のいらっしゃらない所で放熱しないとまずそうなのです。
このままじゃ、幸せすぎてもたないかも…
ライカン
…ビビアン様、そういうことでしたら、我々と参りましょう。
…ビビアン様、そういうことでしたら、我々と参りましょう。
ビビアン
え、ええ…
【?】ビビアンはぼうっとのぼせたままライカンさん達と一緒に先へ進んでいった…
ヒューゴ
あれほどに熱狂的な崇拝を受けるというのは…
どのような気分なのかね、「パエトーン」。
あれほどに熱狂的な崇拝を受けるというのは…
どのような気分なのかね、「パエトーン」。
>実はとっくに知ってたの?
リン
実はとっくに知ってたの?
私が「パエトーン」だって…
ヒューゴ
ハハハ…
鋭いな。
おっしゃる通りだが、ビビアンには黙っておくべきだと思ったのでね。
彼女自身の手で真実に辿り着くほうが、よほど意義があるというものだ。
ハハハ…
鋭いな。
おっしゃる通りだが、ビビアンには黙っておくべきだと思ったのでね。
彼女自身の手で真実に辿り着くほうが、よほど意義があるというものだ。
>ライカンさんとビビアンを行かせたのもわざと?
リン
それに、ライカンさんとビビアンを先に行かせたのもわざとでしょ。
私に何か話でもあるの?
ヒューゴ
やれやれ、何もかもお見通しとは。
「本音」
ヒューゴは他のみんなを先に行かせた。
僕に何か話があるみたい。
ヒューゴは他のみんなを先に行かせた。
僕に何か話があるみたい。
ヒューゴ
ビビアンを――
ビビアンを――
俺は、彼女のことを実の妹のように思ってきた。
どういうわけか、あれはセレナにそっくりでね。
どういうわけか、あれはセレナにそっくりでね。
ああ、セレナとは俺の腹違いの妹のことだ。
君にかつて教えたように、この世を去ってずいぶん経つが。
ビビアンは君をたいそう気に入っている。
「パエトーン」としても、素顔のリンとしても。
当然、俺もまた君のように善良で強い人間には、心から敬意を払っているよ。
そこで…
君に頼みがある。
どうか、ビビアンを守ってやってはくれないか。
リン
待って、どういうこと?
ビビアンは君をたいそう気に入っている。
「パエトーン」としても、素顔のリンとしても。
当然、俺もまた君のように善良で強い人間には、心から敬意を払っているよ。
そこで…
君に頼みがある。
どうか、ビビアンを守ってやってはくれないか。
リン
待って、どういうこと?
ヒューゴ
…俺の中に残った、良心の欠片が語り掛けていると思ってくれ。
ビビアンはあれで純粋な子だ、俺なんぞより、君のような太陽のもとで生きている人間と歩むべきなんだ。
たとえビビアンでも、俺の信念にすべて共感することはできないだろう。
俺と彼女の道は、いずれどこかで分かたれる。
たとえビビアンでも、俺の信念にすべて共感することはできないだろう。
俺と彼女の道は、いずれどこかで分かたれる。
リン
あんたの、信念⋯?
ヒューゴ
ライカンから聞いているだろうが…
モッキンバードを立ち上げたとき、俺たちは誓いを交わした。
自分たちの手で、この世にあまたとある公平でない物事を正そう…
ただし、何があっても他者の命を奪うことはしない、とな。
当初こそ、俺はこの誓いに忠実だった…
だが、それもあんなことが起きるまでだ。
それもあんなことが起きるまでだ。
俺の憎んだ男…
俺の父親が目の前にいたんだ。
指を動かせば、ひと思いに殺すことのできる距離に。
にもかかわらず、俺はためらった。
あの忌々しい誓いを思い出してしまったからだ。
あいつらが俺に何度も言い聞かせてきた言葉が何度も脳裏をよぎった。
結局、俺は何もしなかった。
しかしどうだ、その選択がもたらしたのはより多くの無辜の人々の死だった!
何もかもみなあの男のせいで!
俺があいつを殺してさえいれば、防げた悲劇だった。
生きる資格のないやつにかけた情けの代償だ。
それから俺は、こう考えるに至った…
自分たちの手で、この世にあまたとある公平でない物事を正そう…
ただし、何があっても他者の命を奪うことはしない、とな。
当初こそ、俺はこの誓いに忠実だった…
だが、それもあんなことが起きるまでだ。
それもあんなことが起きるまでだ。
俺の憎んだ男…
俺の父親が目の前にいたんだ。
指を動かせば、ひと思いに殺すことのできる距離に。
にもかかわらず、俺はためらった。
あの忌々しい誓いを思い出してしまったからだ。
あいつらが俺に何度も言い聞かせてきた言葉が何度も脳裏をよぎった。
結局、俺は何もしなかった。
しかしどうだ、その選択がもたらしたのはより多くの無辜の人々の死だった!
何もかもみなあの男のせいで!
俺があいつを殺してさえいれば、防げた悲劇だった。
生きる資格のないやつにかけた情けの代償だ。
それから俺は、こう考えるに至った…
時には人を殺すことで、より多くの者を救えるのだと。
①その気持ちは理解できる
②【?】やっぱり共感はできない
リン
そう思いたくなる気持ちは、理解できるよ。
ヒューゴ
…君ならわかってくれると思っていた。
ビビアンは優しい。
俺は彼女に手を汚させたくはない。
だがわかるだろう。
この世には常に「悪人」となるべき者が必要だ。
だから…
俺は君に謝らねばならない。
…君ならわかってくれると思っていた。
ビビアンは優しい。
俺は彼女に手を汚させたくはない。
だがわかるだろう。
この世には常に「悪人」となるべき者が必要だ。
だから…
俺は君に謝らねばならない。
①?
②【?】
リン
ど、どうして急に謝るの?
ヒューゴ
君が強く、善良かつ優秀で…
また幸運でもあるからだ。
この世は、君のような人間を多く必要としている。
最初に尋ねた映画のことを、まだ覚えているだろうか?
『悪魔の子』という復讐を題材とした映画だ。
未だに拝むことはできていないのだが、同名の別作品を見つけてね。
その筋書きの中では、「悪魔の子」の真の正体は、なんと「神の子」であったのだ。
くだらん話を山ほどしてしまったな。
そろそろあいつらが戻ってくる頃だろう。
ビビアンのことを、どうかよろしく頼んだ。
>裂け目
【?】がぞう
「切り札」
ブリンガーが書き記していた場所には休眠状態のサクリファイスが隠されていた。
しかし、肝心な瞬間に現れたハルトマンがサクリファイスを奪い去ろうとした。
ブリンガーが書き記していた場所には休眠状態のサクリファイスが隠されていた。
しかし、肝心な瞬間に現れたハルトマンがサクリファイスを奪い去ろうとした。
その時はじめて、ヒューゴが実はハルトマンと手を組んでいたことを知った。
ビビアン
この、繭みたいなものは…
ライカン
皆様、ご注意ください…!
私の見間違えでなければ…
その中にいるものこそ、サクリファイスでございます。
皆様、ご注意ください…!
私の見間違えでなければ…
その中にいるものこそ、サクリファイスでございます。
アンビー
休眠状態のようね。
いつ目覚めるかはわからないけど。
ライカン
…もし目覚めたとしたら、非常に厄介なことになるでしょう。
ビビアン
待って、それでは…
ブリンガーのノートに記してあった地点には、どこもこのようなサクリファイスが一体ずつ眠っているということなのですか?
それなら…
現時点でわたしたちが把握できているだけで、十数体ものサクリファイスがいるということになるのです!
休眠状態とはいえ、讃頌会にはこれらを目覚めさせる手段があるはず…
サクリファイスがホロウの外でも存在できることを考えたら、とんでもないことではないですか!
何十というサクリファイスが目覚め、人々の暮らしている場所に現れる…
それなら…
現時点でわたしたちが把握できているだけで、十数体ものサクリファイスがいるということになるのです!
休眠状態とはいえ、讃頌会にはこれらを目覚めさせる手段があるはず…
サクリファイスがホロウの外でも存在できることを考えたら、とんでもないことではないですか!
何十というサクリファイスが目覚め、人々の暮らしている場所に現れる…
ライカン
…旧都陥落に匹敵する大災害へとつながるでしょう。
これが予告に示唆された、新エリー都に対する復讐…!
①急いでサクリファイスをどうにかしよう
②【?】
リン
じゃあ、急いでサクリファイスをどうにかしないと。
讃頌会の連中に渡すわけには…!
ハルトマン
サクリファイスを見つけてくれて感謝する。
だがすまないな、そいつがお前たちのものとなることはない。
ビビアン
…あの鼻持ちならないおじさまなのです!
どうしてここに?
ビビアン
…あの鼻持ちならないおじさまなのです!
どうしてここに?
ハルトマン
お嬢さん、言葉には気をつけたほうがいい。
アンビー
レイヴンロック家の人間…
ということはあの事件も、あなたが…!
ハルトマン
お前のその顔は…
ほう、わかったぞ。
友人の最期については聞いている。
まことに…
残念だよ。
彼女がもう少し利口であればな。
アンビー
……
ライカン
あなた様の目的は、最初からこのサクリファイスでしたか…
ずっと我々を尾行していたのですね?
それも慎重に距離を保って…
私としたことが。
ハルトマン
オオカミのシリオンはやはり鋭い。
だがここまでうまくいったのはひとえに、君の元相棒が、あらかじめ君たちの情報をリークしてくれたお蔭だ。
ライカン
…私の…元、相棒?
ヒューゴ
そう呼ばれるのは些か気に食わないが――
まあよかろう。
【?】ヒューゴが一歩前に出て、ハルトマンのそばに立つ。
ビビアン
ヒューゴ、あなた…
ヒューゴ
ハルトマン殿と俺は、事前に取り決めを交わしたのだよ。
そういうわけだから皆…
どうかこのサクリファイスを俺たちに譲ってはくれないだろうか?
もちろん拒否してもかまわない――
その場合は、こちらも強引な手を使うしかなくなるがね。
①その男とどんな取引を?
②【?】
リン
あ、あんた…
その男に何をあげたの?
ヒューゴ
サクリファイスについて、現時点で俺たちが知りうるすべてだ――
もちろん、あのコアについてもな。
ビビアン
でも…
どうしてそんなことを?
ヒューゴ
簡単なことさ。
俺は「上」に行きたいんだ。
こちらのハルトマン殿は、俺にTOPSへの仲間入りをするチャンスを約束してくださった。
こんな好条件を拒むやつがいると思うかね?
ライカン
……
ビビアン
そ、そんな…
讃頌会のことを調べると、約束してくれたのは…
モッキンバードが、できる限り世界に公平をもたらすべく存在するという、あなたの言葉は…
すべて嘘だったというのですか?
ヒューゴ
……
ビビアン、お前は他人を簡単に信用しすぎる。
忠告してやったはずだな。
人は誰しもが嘘をつく…
誰もがみな、真の目的を隠すべく、軽率に虚言を弄することに慣れているのだと。
ライカン
ヒューゴ、お前は…!
ビビアン、お前は他人を簡単に信用しすぎる。
忠告してやったはずだな。
人は誰しもが嘘をつく…
誰もがみな、真の目的を隠すべく、軽率に虚言を弄することに慣れているのだと。
ライカン
ヒューゴ、お前は…!
ハルトマン
ハハハ…
鮮やかな裏切りの一幕だな。
お前たちのいさかいに横やりを入れるつもりはないのだが、少し道を空けてもらってもいいだろうか?
俺の部下たちは、そこのサクリファイスを取り出すために慎重を期す必要があるのだ。
アンビー
…あなたの思い通りにはさせないわ。
「裏切りの瞬間」
ビビアンとヒューゴは、道を分かってしまった。
ハルトマンがサクリファイスを奪い去ろうとするのを止めなければ。
ビビアンとヒューゴは、道を分かってしまった。
ハルトマンがサクリファイスを奪い去ろうとするのを止めなければ。
ビビアン
そ、そんな…
【?】本文おもいどお
ビビアン
ヒューゴ、どうしてこんなことを…
ヒューゴ
これ以上話すこともないだろう、目の前の戦闘に集中しろ
アンビー
あなたたちの陰謀は絶対に成功しないわ
ハルトマン
くだらん。
まだ分からないのか?
お前たちの相手は、目の前の数人でも、ましてや俺ですらない
お前たちはレイヴンロック家を…
ひいてはTOPS全体を敵に回したのだ!
勝ち目などないのだよ
アンビー
あいつにサクリファイスを渡してはいけないわ。
ヒューゴ、どうしてこんなことを…
ヒューゴ
これ以上話すこともないだろう、目の前の戦闘に集中しろ
アンビー
あなたたちの陰謀は絶対に成功しないわ
ハルトマン
くだらん。
まだ分からないのか?
お前たちの相手は、目の前の数人でも、ましてや俺ですらない
お前たちはレイヴンロック家を…
ひいてはTOPS全体を敵に回したのだ!
勝ち目などないのだよ
【?】がぞう
ビビアン
連中が隙を突いて、サクリファイスと共に裂け目へ入ったのです…!
早く追いかけましょう!
連中が隙を突いて、サクリファイスと共に裂け目へ入ったのです…!
早く追いかけましょう!
アンビー
あいつにサクリファイスを渡してはいけないわ。
>裂け目
「真の目的」
ヒューゴは真の目的を明かした。
レイヴンロック家の私生児である彼の真の目的は、叔父を殺し、家督を継ぐことだった。
ヒューゴは真の目的を明かした。
レイヴンロック家の私生児である彼の真の目的は、叔父を殺し、家督を継ぐことだった。
立ちはだかるハルトマンの傭兵たちをパパッと片付けた…
ハルトマン
くそっ、なかなか手ごわいな…
ヒューゴ!
ヒューゴ!
ボサっと見ていないで、お前も手を貸したらどうだ?
それと約束通り、サクリファイスのコアをさっさとよこせ!
ヒューゴ
それと約束通り、サクリファイスのコアをさっさとよこせ!
ヒューゴ
……
約束?
なんのことやら皆目わからないな。
約束?
なんのことやら皆目わからないな。
ハルトマン
…⋯!?
ヒューゴ
貴公、好きなのだろう?
かつての仲間同士が反目し、猜疑心を深め、対立する、そんなドラマを眺めるのが…
他人が自分の腐りきった一族同様、獣さながらに目を血走らせて殺し合うさまを見ているととっくに存在しない貴公の良心が、いくらか楽になる…
違うかね?
ハルトマン
お、お前は、何を言っている!?
ヒューゴ
貴公のその表情、実にそそられる…
全てがうまくいったと思い込んでいるところ誠に恐縮だが…
何もかもがペテンであり、存在しないのだ。
今感じている苦しみをしかと記憶しておくがいい。
それは、貴公らがあのとき俺に与えた苦しみと同じものだ。
ハルトマン
お前、気でも狂ったのか。
なんのことだかさっぱりだ!
ヒューゴ
まだ俺の正体に気づいてないとみえる。
ひとつヒントをやろう。
俺はヒューゴ…
ヒューゴ・ヴラド…
レイヴンロック。
ハルトマン
バカな!?
お前が…
わが一族の人間だと!?
ヒューゴ
認知されることのなかった落とし子として、俺の体には貴公と同じ血が流れている…
ハルトマン
…そうか!
お、お前はあいつが残していった…!
くそっ、確かあのときちゃんと――
…そうか!
お、お前はあいつが残していった…!
くそっ、確かあのときちゃんと――
ヒューゴ
親愛なる叔父上、貴公は当主の地位にいるべきではない――
レイヴンロック家の継承資格を貴公は持っていないのだから。
先代の子はすべて殺したと思っていたようだが…
申し訳ない、俺がまだ生きている以上…
俺こそが、レイヴンロック家の正当な継承者だ。
先代の子はすべて殺したと思っていたようだが…
申し訳ない、俺がまだ生きている以上…
俺こそが、レイヴンロック家の正当な継承者だ。
ハルトマン
バカな、お前のような雑種に、家督を継ぐ資格などあるものか!
ヒューゴ
それは貴公の一存ではどうにもならないな。
エドモンド様は俺を大いに支持してくださっている。
ハルトマン
エドモンド様だと!?
貴様、とっくにTOPS上層部と渡りをつけていたのか!?
ヒューゴ
エドモンド様は、最終的に目標を達成するのが誰であるかは気になさらない。
つまり、俺が貴公よりうまくやる限りは、レイヴンロック家を継ぐことを喜んで後押ししてくださるだろう。
ハルトマン
なんだと…!
一族の本当の秘密も知らぬ青様が…!
ヒューゴ
貴公が思うよりはるかに知っているとも。
そちらが働いた悪事の数々も含めてな…
観念したまえ、勝ち目は万に一つもない。
ハルトマン
くそっ…
くそっ…
ビビアン
つまり…
お芝居だったということなのですね?
全ては、こちらのヘンなおじさまをハメるためのもので…
も、もう!
わたしにまで嘘をついて!
次にやるときは、きちんと事前に教えて――
ヒューゴ
ビビアン。
俺のしてきたことはすべて、レイヴンロック家を首尾よく継承するため…
そこに嘘はない。
従ってまずは、この家督を横取りした野郎を殺して、後患の憂いを断たねばならない。
ビビアン。
俺のしてきたことはすべて、レイヴンロック家を首尾よく継承するため…
そこに嘘はない。
従ってまずは、この家督を横取りした野郎を殺して、後患の憂いを断たねばならない。
ライカン
その男を殺してはいけない!
サクリファイスの秘密や讃頌会について聞き出す必要が――
ヒューゴ
なにか勘違いをしているようだな、ライカン。
貴様が市長を選んだように、俺はTOPSを選んだのだ。
少なくともこの時において、TOPSの利益は俺の利益。
自分の利益を損なうような真似はしない――
サクリファイスの秘密も、あのコアも、すべてエドモンド様にお渡しする。
ライカン
なぜだ…?
ヒューゴ
俺は、俺が手に入れるはずだったものを取り戻したいだけさ。
運命が公平を出し惜しみするというなら、俺は自ら手を伸ばしてそいつを掴み取りに行く。
盗んででも、奪ってでも、だましてでも、裏切ってでも――
俺は必ずやりとげてみせる。
ライカン
…悪魔に魂を売ってもか?
お前も知ってのとおり、TOPSと市政は犬猿の仲だ。
讃頌会が新エリー都襲撃を企んでいるとして、TOPSはそれを喜んで見物しているだけだろう!
ヒューゴ
メイフラワー家の威信と支持率は、地に落ちるだろうな…
そしてそれこそ、TOPSが最も望んでいるものに他ならない。
ライカン
…襲撃を許せば、多くの人が犠牲になるんだぞ。
ヒューゴ
そうだな、まったく遺憾だとも。
だが、俺が手を止める理由にはならない。
エドモンド様が必要とされているものをすべて手に入れ、レイヴンロック家を継ぎ、頂きまで上り詰め…
そして、そこからすべてを変えるのだ。
勝利を末永く確固たるものにするためには、古い血肉を切り取る痛みに耐え、夜明け前の最も深い闇と向き合う必要がある。
それを誰かが、やらなくてはいけないんだ。
①私はそうは思わない
②【?】
リン
私はそうは思わない。
さっきから黙って聞いてたけど、あんたが言ってるのはほとんどこじつけみたいなもんだよ!
ヒューゴ
俺はもう道を選んだ。
権力や金、そして力がなければ、俺たちは何もできない。
そんなことはすべて、モッキンバードが証明済みだろう?
自分の力で不公平な世の中を変え、金持ちの頭上に吊るされた剣となる…
そんなものはすべて妄想だ。
俺たちなんぞ、あいつらから見れば小うるさい蠅にすぎない。
モッキンバードはこれまで何ひとつ変えられず、何ひとつ救えなかった。
それは今も、この先だって変わらない。
なにもかも、無意味だったんだよ。
ライカン
……
①嫌っていたものになることが正しいこと?
②【?】
リン
だからって、ずっと嫌ってたものにヒューゴ自身がなっちゃうっていうの?
そんなのダメだよ!
そんなのダメだよ!
ヒューゴ
すまない、プロキシ。
君の言わんとすることはわかっているつもりだ。
だが、これは竜殺しの少年が悪しき竜になってしまうような物語じゃない。
時には最初から悪しき竜となって、鋭い爪と牙、すべてを破壊する力を手にしなければ、勝ち目がないこともあるんだ。
だから俺はこの手を汚し、この身に罪業を背負って…
深淵そのものになる。
先程のあれは…
すべて本音か?
ヒューゴ
勿論だ。
どうした、かくも意外だったか?
ライカン
…オレはモッキンバードが失敗だったとは、一度も思ったことがない
オレたちのしでかしたことは幼稚で抜け目だらけだったが…
何かを残せたはずだ。
たとえ取るに足らないことだったとしても、決して無意味ではなかった。
ビビアン
そ、そんなのいやです!
きっと何か別の方法が――
ヒューゴ
ないのだよ。
聞けビビアン、これは俺からの最後のレッスンだ――
諦められぬ者は、何も得られない
プロキシくん。
実を言うと、俺は君が羨ましい
この世には、君のような人物が必要だ
「モッキンバードの墜落」
ヒューゴに勝ち、ビビアンが隙を見てサクリファイスのコアを盗んだ。
しかし、破れてなおヒューゴは私たちを脅した。
ついにライカンさんがヒューゴの胸を貫いた。
ヒューゴに勝ち、ビビアンが隙を見てサクリファイスのコアを盗んだ。
しかし、破れてなおヒューゴは私たちを脅した。
ついにライカンさんがヒューゴの胸を貫いた。
ヒューゴ
中々やるようだな。
しかし――
中々やるようだな。
しかし――
俺にも、俺なりの手段ってものがある。
ビビアン
な、何をするつもりです!?
ヒューゴ
こういう二択はどうかね?
サクリファイスのコアか、最愛の「パエトーン」様か…
ビビアン
な、何をするつもりです!?
ヒューゴ
こういう二択はどうかね?
サクリファイスのコアか、最愛の「パエトーン」様か…
ビビアン
……!
ヒューゴ
盗ったのだろう。
忘れたか?
お前に盗みを教えたのが誰か…
盗ったのだろう。
忘れたか?
お前に盗みを教えたのが誰か…
ビビアン
…コアは返すのです。
ですから、「パエトーン」様には…!
ヒューゴ
実に残念だ…
この期に及んで、俺がまだ約束を守ると思っているのかね?
そうとも!
これが…
本当の俺だ。
…コアは返すのです。
ですから、「パエトーン」様には…!
ヒューゴ
実に残念だ…
この期に及んで、俺がまだ約束を守ると思っているのかね?
そうとも!
これが…
本当の俺だ。
どうだ、命は尊いんだろう?
殺意が湧いてきたのではないか?
いい加減、聖人君子ぶるのをやめたらどうだ!
殺意が湧いてきたのではないか?
いい加減、聖人君子ぶるのをやめたらどうだ!
ライカン
…お前は、やはり…
……!
ジャック
罪悪の種子とも呼ぶべきもの…
そいつが花を咲かせ、実を結ぶことを阻止せねば…
やむを得ないときには――
……!
ジャック
罪悪の種子とも呼ぶべきもの…
そいつが花を咲かせ、実を結ぶことを阻止せねば…
やむを得ないときには――
ヒューゴ
……
【?】どう
ビビアン
い、いやっ…!
「黄昏の下」
ヒューゴのしたことについて、まだ考えている。
ビビアンはヒューゴがまだ生きていると信じているが、それに対してライカンさんは生きているはずがないと思っている。
そして、その様子を遠くから見ている謎の人影があった。
ヒューゴのしたことについて、まだ考えている。
ビビアンはヒューゴがまだ生きていると信じているが、それに対してライカンさんは生きているはずがないと思っている。
そして、その様子を遠くから見ている謎の人影があった。
ライカン
プロキシ様、お怪我はございませんか!?
プロキシ様、お怪我はございませんか!?
①大丈夫だよ
②【?】
リン
私は大丈夫だよ…
でも、こんなことになるなんて…
ビビアン
「パエトーン」様…
ごめんなさい…
ヒューゴがまさか…
まさかあなたにあんなことをするなんて思いもしなかったのです…!
本当に、申し訳ありません!
①ビビアンのせいじゃない
②【?】
リン
そんなのビビアンのせいじゃないんだから、気にしないで。
ビビアン
わたしが、もっと早く気付いていれば…
【?】ビビアンは黙って屋上の端まで歩いていくと、しばらくためらったのち、下を見下ろした。
当然、そこから何かが見えるはずもなく…
当然、そこから何かが見えるはずもなく…
ビビアン
ヒューゴは…
ヒューゴは…
ライカン
下はホロウでございます。
もしお望みとあれば、人を手配して…
遺体を探させます。
ビビアン
…そのつもりはないのです。
ライカン
私個人の率直な意見をお許しください、ビビアン様。
ヒューゴの裏切りに対して…
あなた様はさほど負の感情を抱いておられないように見受けられます。
ビビアン
当然、わたしに隠していたことには腹が立っています…
けれどこの数年間、ヒューゴはわたしにとって家族も同然だったのです…
わ、わたしはきっと…
ヒューゴがまだ生きていると思います。
①あの傷では、きっともう…
②【?】
リン
すごい傷だったし…
きっと下に落ちる前にはもう…
ライカン
申し訳ございませんが、これはお伝えしておかなければなりません――
ヒューゴが生きている可能性はございません。
私はこの手で、たしかに彼の心臓を貫きました。
申し訳ございませんが、これはお伝えしておかなければなりません――
ヒューゴが生きている可能性はございません。
私はこの手で、たしかに彼の心臓を貫きました。
ビビアン
……
アンビー
みんな、少しいい?
あのハルトマンって人が見当たらないわ。
たぶんさっきの混乱に乗じて逃げたんだと思う。
ライカン
なんたる失態…
プロキシ様をお守りすることに執心するあまり、あの男に注意を払うことを失念しておりました。
アンビー
私もよ。
でも大丈夫だと思う。
あの人が何をしたのか、私たちはもう知っているから。
…彼は代償を払うことになるわ。
ライカン
ええ。
私も後ほど、市長閣下に報告いたします。
彼が逃げおおせるとは到底思えません。
それでは…
すべて終わったことですし、我々は引き上げると致しましょう。
ええ。
私も後ほど、市長閣下に報告いたします。
彼が逃げおおせるとは到底思えません。
それでは…
すべて終わったことですし、我々は引き上げると致しましょう。
このとき…
そう遠くない場所に、謎めいた人影があった。
???
……
またひとつ、障害が消えた。
彼女もこれを喜ぶでしょう。
…始まりの主が…
我らをお導きくださいますように…
……
またひとつ、障害が消えた。
彼女もこれを喜ぶでしょう。
…始まりの主が…
我らをお導きくださいますように…
「あの子が見た未来」
ビビアンは不幸な未来を見た。
それは「パエトーン」と関係しているらしい。
ビビアンは不幸な未来を見た。
それは「パエトーン」と関係しているらしい。
ビビアン
……
恐怖、苦痛、絶望…
そして…破滅。
それが…
わたしに見えた未来。
「パエトーン」様――
恐怖、苦痛、絶望…
そして…破滅。
それが…
わたしに見えた未来。
「パエトーン」様――
>≪涙と過去を埋めて(上)≫
コメント
コメントを投稿